英国の田園地方を訪ねて
日吉通信(H19年6月15日)
先月末より今月はじめにかけて英国旅行に出かけてきました。英国の田舎を訪ねる旅は長年の夢で、実は昨年実行に移すべく準備していたのですが直前にロンドンでのテロ事件が発生したため延期していたものです。
今回はいろいろ検討した末、個人旅行は見送り大手旅行社のツアーを申し込みました。
スコットランドのエジンバラより英国に入り、イングランド北部の湖水地方から南部のコッツウオルズなど英国の代表的な田園地帯を巡った後ロンドンより帰国する10日間のコースです。
宿泊のホテルは2連泊を前提にアレンジしてあり、体力的にも無理がかからないと思ったのがこのツアーを選んだ理由でした。
幸な事に旅行中一度も雨に遭う事もなく、絶好のお天気のもとベストシーズンの英国を堪能する事が出来ました。
<湖水地方>
南アフリカで仕事をしていた時に知り合った英国人から「英国の湖水地方は世界で一番美しいところなので、将来是非見に行って欲しい」と言われ、その言葉が今回の英国旅行のきっかけになったと思います。
我々が滞在したホテルは、湖水地方では最大のウインダミア湖畔にある趣のあるホテルでした。湖は少し寒々とした雰囲気を漂わせていましたが、まわりの鮮やかな新緑や色とりどりの花々を引き立たせ期待した以上の美しさでした。

写真:宿泊した湖水地方のホテル(ウインダミア湖畔)
早朝近辺を散策したのですが、草むらからウサギが跳び出したり、目の前をリスが走り過ぎたり遠くからこちらの様子を伺う狐と目が合ったりとまさにピーターラビットの世界でした。
湖水地方では詩人ワーズワースの記念館を訪ねたり、観光船や蒸気機関車に乗って観光するなど童心に返って楽しみました。
またグループに別れて地元の一般家庭を訪問し、奥さんの案内で各部屋を拝見したり花の咲き乱れる庭に出て手作りのお菓子とアフタヌーンテイをご馳走になった事も素晴らしい思い出の一つです。
欲を云えばもう少し時間をかけて無数にある誰もいない湖のほとりをゆっくりハイキング出来たら最高だったろうにと思います。

写真:湖水地方の風景
<コッツウオルズ地方>
旅の後半は典型的な英国の田舎の風景が残るコッツウオルズ地方を訪れました。
コッツウオルズは最近日本で特に人気の高い観光地で、多くのツアーに必ず組み込まれているようです。のどかな田園風景を背景に美しい花々で飾られた独特の色合いを持つ石造りの小さな民家が点在する光景が自然を愛する日本人に強い共感を呼んでいるのだと思います。

写真:コッツウオルズの風景
我々は特に人気のあるバイブリーやボートンオンザウオーターまたカッスルクームなど典型的なコッツウオルズの風景が残る村々を訪れましたが、どこもまさに童話の世界の様な美しさでした。ここでは有名な英国庭園を訪れる予定になっていたのですが、直前になって庭園内の設備に事故が生じ閉鎖になったとの連絡が入り、急遽他の庭園に変更されました。そこはキフツゲートコートガーデンと云い祖母,母,娘の三代が長年かけて造り上げたイングリッシュガーデンで、最近NKHハイビジョンの特別番組で紹介されていたその英国庭園でした。怪我の功名と云いますか、思いがけずも見たかった庭園を訪れ素晴らしい庭を鑑賞する事が出来て本当に幸運でした。

写真:キフツゲートコートガーデン(チッピングカムデン)
<ウエッジウッドのティーポット>
家内が骨董に興味を持っている事は以前にも何度か書いたことがありますが、今回の旅ではウエッジウッドの工房を訪れる予定になっていたため大変楽しみにしておりました。
ウエッジウッドの広大で美しい敷地や工房の様子は確かに印象的でしたが、ビジターセンター売店に並べてある品々は日本の百貨店でも購入できそうなものが殆どで、何か記念に・・・・と思っていた期待は裏切られてしまいました。
ところがその後コッツウオルズの村を訪ねた際に、家内が小さな骨董店でウエッジウッドのティーポットを見つけ、価格も手頃だったので思い出として購入しました。
ご承知の方もおられると思いますが、ウエッジウッドの製品の裏に入っているロゴマークは年代によって変化しています。 家内が帰国後調べたところ、このポットは約100年前に造られた時代物である事がわかり思わぬ掘り出し物に悦に入っている様です。

写真:ウエッジウッドのティーポット
<終わりに>
私たちにとって海外では初めてのツアー旅行でしたが、お天気と面倒見の良い添乗員や愉快なグループメンバーに恵まれて楽しい旅を続ける事が出来ました。
グループは9組のシニア夫婦と数組のご婦人連による構成でしたが、皆さん旅慣れた人たちばかりで迷子事件や集合時間の遅刻など皆無で不愉快な思いをする事はありませんでした。
一緒に旅をしていると自然と連帯感が生じ親しくなりますが、お互い適当な距離を保っての交流は心地よく感じたものです。
ツアー旅行はその時々で詳細な説明や案内が受けられる事や、重いスーツケースの運搬から解放されるなど個人旅行では望めない利点があると思いました。
ただ決められたスケジュールのなか、万一途中で体調を崩せばその後の旅は苦痛の連続になる恐れがついてまわるのは避けられません。
この点、個人旅行の場合はその日の体調や天候によってスケジュールを調整できる自由度があるのは捨て難い長所だと思います。
次回の海外旅行をどの様な形にするかは今後時間をかけてよく検討してみたいと思っています。
現在机上に借りてきたワーズワースの詩集が置かれています。今回の旅ではワーズワースのほかブロンテ姉妹やシエークスピア,ビアトリクスポターなど有名な詩人や作家のゆかりの地を訪ねたのですが、この歳になってあまりにも作品について知らなかった事を恥じてしまいました。遅ればせながら今後時間を見つけて少しずつでもこれらの作品に触れて行きたいと考えています。今回はその背景を知る意味でも有意義な旅だったと思っています。
おわり
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